理念はあとから育っていく。一歩踏み出したから見えてきたこと。

コラム

副業起業を考え始めた頃、創業セミナーに参加して、起業について学んだことがありました。

「ビジョン・ミッション・バリューを決めましょう」と言われ、

「誰のために仕事をするのか」
「どんな未来をつくりたいのか」
「私が与えられる価値とは」
このような想いを言葉にして事業の軸を決める。

大切なことだとは理解できても、私にはなかなかしっくりする言葉が浮かばなかった。

なんとなくいいと思う言葉を並べることはできても、本当に自分の心の奥から出てきた言葉なのかはわからない。
それでも、事業はしたいという気持ちで一歩踏み出しました。

仕事を始めて見えてきたもの

お酒の小売販売免許を取り、ワインを仕入れて販売を始めました。
最初の頃は、実績を作ろうと「ワインを売ること」ばかり考えていました。

「どんなワインを仕入れよう」
「どうしたらワインを買ってくれるのか」
「イベントをやったら、ワイン好きな人に出会えるだろう」
「ワインフィッターという仕事を成り立たせたい」

そんな気持ちで、「どんな未来を創りたいか」と問われても、きっとうまく答えられなかったと思います。

でも、お客様と出会いワインを届けることも、イベントを継続して開催することもでき、

一歩踏み出してみたからわかり始めたことがありました。

ワインを選んでいる時の心の内。
お客様からいただく喜びの声。
一緒にワインを楽しみながら生まれた会話。
思いがけない人との出会い

そのような経験を重ねるうちに
「私は、ワインそのものを届けたいだけなのかな?」と思うようになったのです。


私が心を動かされるのは、

ワインをきっかけに誰かと出会うこと。
知らなかった世界を知ること。
いつもの日常に、少し違う時間が生まれること。
そして、ワインを通じて出会った人の笑顔。

そのようなことから、私が大切にしたいことが見えてきたのです。


理念はあとからでも見直しできる

「理念」というと、起業する前に決めて、それをずっと掲げていくもの。そんなイメージがあるかもしれません。

でも、私のように、「何をしたいのかはわかるけれど、それを言葉にできない」という人もいます。
そんな時は、無理に言葉を作らなくてもいい。

まず、やってみる。
誰かに届けてみる。
人と出会ってみる。

その中で、
「私は、こんなことが嬉しいんだ」
「こういうことを大切にしたいんだ」
という気づきの積み重ねが、自分の仕事の軸になっていくような気がします。

だから
理念は「決めるもの」だけでなく、「育っていくもの」
と考えるようになりました。

まずは一歩踏み出してみる

もし、「理念がなかなか決まらない」と思っていたら、決まっていなくても小さいことから始めてみる。

嬉しかったこと
落ち込んだこと
やってみて続けたいと思ったこと
もうやりたくないと思ったこと

やってきたことが「何を大切にして仕事をしたいのか」を教えてくれると思います。

私の「今、大切にしたいこと」もこれから変わっていくかもしれませんし、
仕事を続けながら育てていこうと思っています。

理念が決まってから、一歩を踏み出す。
そんな順番だけではなく、

一歩踏み出したから理念が育っていく。

そんな始め方があってもいいのではないでしょうか。